西欧史(英仏伊西蘭など) 高校世界史

【世界史】古代ローマ史をマンガみたいに超速攻略!中編 内乱の1世紀から帝政へ

この記事は約7分で読めます。

 

 

さて、ローマ編第2回です。

 

内乱の1世紀

 

前編で説明したとおり、

貧富の差はおおいに拡大しました。

 

これにより、意外なところに問題が波及します。

イケイケのローマがイケイケたる理由である、

肝心のローマ軍が弱体化してしまったのです。

 

なぜなら、

本来は軍隊の中核であるはずの自立した中小農民が

無産市民へどんどんどんどん没落したからです。

 

一方大衆を導くべき有力者たちも、

閥族派VS平民派などの政治権力闘争に明け暮れていました。

 

どうなるローマ・・・

 

①グラックス兄弟

 

そんななか立ち上がったのが、

悲劇の兄弟・グラックス兄弟です。

 

兄は軍再建のため無産市民に土地を配ろうと、

懐かしのリキニウス・セクスティウス法を利用して

富裕者が占有する土地の没収を試みますが、

元老院の反感を買い、殺害されます。

 

こうしてローマは

以後1世紀にわたり内乱が続くこととなります。

内乱の1世紀

 

兄の遺志を継いだ弟は、

ひとまず騎士を味方につけるなどの工夫をしますが、

またも元老院に殺害されます。

 

マロ
マロ

マロは元老院がきらいだにゃ

 

あとに残ったのは、弟が騎士を味方につけるために制定した

騎士有利の法のみ。

格差はますます広がりました。

 

②マリウスVSスラ

ラウンド2

平民派マリウスVS閥族派スラ

です。

 

下層平民から実力で成り上がったマリウスは、

無産市民を私兵として組織し

内乱の規模を膨れ上がらせます。

 

これに立ちはだかったのが、

エリートの閥族派スラでした。

 

マロ
マロ

分かりやすいライバル関係だにゃ

 

そして前91年には、

虐げられていた同盟市がいっせいに反乱(同盟市戦争

をおこしてきます。

 

内乱でいっぱいいっぱいの所にダメ押しをされたローマは、

イタリアの全自由民にローマ市民権を与える

という譲歩をして、なんとか乗り切ります。

 

マロ
マロ

イタリア人全員がローマ市民・・?

つまり・・どういうことだにゃ

 

ヤマ
ヤマ

ローマ市民だけが得られる特権を、

全然別のところの住民にもバラまいたということだよ。

 

ただ、電車もない古代に遠方の人が

ローマ市の民会に通えるはずもなく、

参政権は有名無実のものだったよ。

 

いずれにせよ、

もともと単なる都市国家だったローマ市は、

もはやイタリア中を管轄することとなったんだ。

 

③第1回三頭政治

 

マリウス、スラの没後20年が経ったころ、

三人の男が台頭します。

 

剣闘士スパルタクスの乱などの

反乱鎮圧で台頭したポンペイウス

 

大富豪のクラッスス

 

そして3人目こそがあの世界史が生んだ稀代の大天才

平民派のカエサルです。

 

そして彼らに立ちふさがったのが、

お馴染みの悪役・元老院です。

 

マロ
マロ

マロがきらいなヤツらだにゃ

 

3人は元老院に対抗するために、トリオを組みました。

これを、第1回三頭政治とよびます。

 

しかしクラッススがパルティアとの戦争で戦死すると、

トリオは解散

 

こうして生まれたヒビはやがて大きな溝となり、

東方のポンペイウスVSガリアなど西方のカエサル

の対立に発展します。

 

そしてポンペイウス、なんとあの元老院と組み

徒党を組んでカエサルを潰しにかかります。

 

昨日の友は今日の敵・・

カエサル大ピンチ!!!

 

しかし、天才カエサル、彼らをまとめて一気に潰し

逆に独裁権力を確立してみせます。

このとき発した「賽は投げられた」の名言は、あまりにも有名です。

 

マロ
マロ

カエサル・・・大した漢だにゃ・・

 

カエサルはありとあらゆる権力を手にし、

実質的には君主のようになります。

 

そして彼がすごいのは、

兵士にも民衆にも絶大な人気があったことです。

古今東西の独裁者とは一味も二味も違ったのです。

 

カエサルは元老院を虐げる一方、

兵士・民衆にありとあらゆる恩恵を与えます。

 

「戦争の勝利こそが最大の名誉」

だったローマにおいて、

抜群に戦争に強い男が恩恵までバラまくのですから、

人気が出ないはずがありません

 

しかし、盛者必衰。

 

急激に君主化するカエサルに対し、

共和派の残党は反感を募らせ、

ブルートゥスらがカエサルを暗殺しました。

 

第2の名言「ブルートゥス、お前もか」を遺し、

巨星堕ちます。

 

悲嘆にくれる民は、

カエサルが神ユリウスになったとしました。

  

第2回三頭政治

 

生前に絶大な権力と人気を築き、

死してなお神として崇められたカエサルほどの大英雄は、

長い人類史でも類をみません

あのナポレオンですら最期は寂しいものでした。

 

そんな偉大な存在が、

死後の政局に影響を遺さないはずがありませんでした。

 

カエサルの部下のアントニウスレピドゥス

カエサルの養子オクタウィアヌスが、

 

反共和派・反元老院の旗印のもとトリオを組み、

政治の中枢を掌握します。

 

これが第2回三頭政治です。

 

当世屈指の弁論家キケロ曰く

「脳筋の女好き(意訳)」だったアントニウスは、

ある女性とつながります。

 

それが、プトレマイオス朝エジプトの最後の女王、

かの有名なクレオパトラ7世です。

 

こうして、ポンコツのレピドゥスを差し置いて、

アントニウス・クレオパトラVSオクタウィアヌス

アクティウムの海戦が勃発します。

 

これに勝利したのは、

カエサルの養子オクタウィアヌスでした。

 

マロ
マロ

さすが、カエサルの子だにゃ

 

アントニウスもクレオパトラも死に、

オクタウィアヌスは覇権もエジプトも獲得します

 

※ちなみにレピドゥスは田舎でひっそりと天寿を全うしました👼。

 

爆誕!!ローマ帝国

 

ローマの覇権を手にしたオクタウィアヌスは、

あの元老院すらも彼に

アウグストゥス(尊厳者)という神聖な称号を与えるほど、

決定的な存在となりました。

 

彼が在来の最高官職のほぼすべてを兼務します。

それも、カエサルのように非常大権の形でではなく、

在来の権力を恒常的なものとして掌握したのです。

 

こうして彼は、初代ローマ皇帝となったのです。

すなわち、帝政のはじまりです。

 

しかし、先人の失敗に学ぶのが歴史の常です。

 

慎重なオクタウィアヌスはカエサルの二の舞を演じないよう、

外面的には共和政を尊重し、独裁官とはならず、 

慎ましくも「第一人者(プリンケプス)」と自称しました。

 

そのため彼の支配体制を

元首政(プリンキパトゥス)とよびます。

 

彼はまた、大英雄カエサルの権威を借りたり、

民衆に恩恵をバラまいたりなど、

人気取りも怠りませんでした。

 

ちなみに、

アウグストゥス(=オクタウィアヌス)はAugust(八月)、

ユリウス(=カエサル)はJuly(七月)の由来です。

 

また、ユリウス暦をほぼそのまま原型としたグレゴリオ暦が、

現在の暦でもあります。

 

つまり、「月」「暦」という、

人間の時間感覚を支配するものが、

この二人を由来としていたのです。

 

そう、大英雄親子は、

今なお我々の中に脈々と生き続けているのです。

 

次号、ローマ編最終章!五賢帝と帝国の崩壊編

コメント

タイトルとURLをコピーしました